Nov 28, 2018

スキルを超えて、全力で打ち込める毎日が 何よりの喜び。

Relaxation & Bodycare UNBEINO 施術師
相馬 文(そうま ふみ)さん
鶴岡市出身/庄内町在住 30代

 

▼高校卒業後の歩み

・1年目〜
営業職や事務職として働きながら、首都圏で暮らす。

・5年目〜
Uターン後、「長く働ける仕事に就きたい」と考え、事務職として働きながら調剤薬局事務の資格を取得する。

・7年目〜
調剤薬局事務として働き始める。結婚、出産を経て、子育てをしながら仕事を続けつつ、食育インストラクターや整体などの資格取得、加工食品製造販売にも取り組む。

・17年目〜
大手リラクゼーションサロンで施術師としてのキャリアをスタート。1年半ほど勤務する。

・18年目〜
転職し、店舗の立ち上げを経験。施術師として店舗運営にも携わる。

 

「やっぱり、元気になったお客さまの笑顔が見られること、その顔で『ありがとう』と言っていただけることですかね」と仕事のやりがいについて話す相馬文さん。現在酒田市で、リラクゼーションとボディケアの施術師として働いているが、この世界に入ったのは2年半ほど前のことだという。それ以前は、会社を変えながら事務職として約14年間働いてきた相馬さん。東京への憧れもあり、社会人1年目から4年ほど関東で暮らしたが、「山と田んぼに囲まれた羽黒の桜ヶ丘で育ったので、満員電車とか人の多さに疲れちゃって。たまに遊びに行くのはいいですが、また暮らしたいとは思わないですね」と笑う。

会社を転々としたことも、都会での疲れの一因だったのだろう。長く働ける仕事に就きたいと考え、相馬さんはUターン後勉強して資格を取得、調剤薬局事務として10年間働いた。その間、結婚し出産もした。仕事、子育て、家のこと、毎日が忙しく過ぎて行ったことは言うまでもないが、そんな中うまく自分の時間をつくりインプットを続けたことが、転職のきっかけになったという。

図書館で見つけた、「心からやりたい」と思えること。

「働いていた薬局の近くに図書館があって、興味がある分野の本をひたすら借りてきては読んでいました。テレビやネットでは知ることができない専門知識を得られるのがおもしろくて、どんどんのめり込んでいきました。こういう時間がつくれたのは、育児に協力的だった主人の両親のおかげでもあって、本当に感謝しています」。

「ハマると、とことんハマるタイプ」という相馬さん。アトピーに苦しんだ時期もあり、以前から関心が高かった健康分野の本を読むうちに、まずハマったのは「食」だった。いい施術のためには自分が健康であることが不可欠と考え、現在も食べるものには気を遣っているというが、興味がピークを迎えていた時期には、調剤薬局事務の仕事をしながら自ら加工食品をつくり産直で販売していたほどだ。次にハマったのが、今の仕事である「リラクゼーションとボディケア」。食同様、仕事をしながら半年ほどかけて教室に通い、整体、足つぼ療法、すいな療法などの資格を取得し、施術師としての道を歩き始めた。

 

見つけたときが、やるべきとき。自分を信じて進んでほしい。

相馬さんが働く「Relaxation & Bodycare UNBEINO」は、2015年にスタートした新しい会社。現在は総勢3名のスタッフで、鶴岡市と酒田市の2店舗を運営する。2018年1月から働き始めた相馬さんは、同年2月にオープンした酒田店に立ち上げから関わってきた。

施術だけではなく、キャンペーン企画やチラシ制作・配布など、集客を中心に店舗運営全体に携われることが、大きなやりがいになっているという。「どんなお店になるか、すべては私たちの頑張り次第なんですよね。子育てや家のこととの両立というのは、もちろん大前提としてありますが、自分自身のスキルも磨きながらお店を成長させていきたいですね」。

今が1番楽しくて充実している。相馬さんが、そう断言できる施術師という仕事に就くことを決意したのは、34歳のときのこと。「夢や目標がある人は、実現に向けて全力で頑張ってほしい。でも、見つからなくても焦る必要はないんです。やりたいことに年齢は関係ないし、それを見つけたときがいいタイミングのはずなので。漠然とでも興味のある分野があるなら、私のように図書館で本を読んだり、人に会ったりイベントに出かけたりして知識や体験を蓄積していけば、やりたいことは自然に見つかると思います。見つかったら、あとはやるだけ。失敗を恐れず、自分を信じて進んでほしいですね」。

自らの足跡をたどるように言うと、相馬さんはまた朗らかに笑った。