Mar 16, 2018

Iターン者が語る 飛島ってこんなトコ!

暮らし始めて2〜6年、4名のIターンメンバーに飛島での暮らしについて自由に語っていただきました。

(写真 左 から増田さん、栁澤さん、松本さん、小川さん)

 

▼プロフィール

・小川 ひかり(おがわ・ひかり)

東根市出身。県内の大学に進学し民俗学を専攻。調査で飛島に通いつめ、卒業後に移住。ツアーガイドをメインの業務としながら、地域資料館ミューゼアム澗の館長も務める。島暮らし6年目。

 

・松本 友哉(まつもと・ともや)

山口県出身。都会に憧れ大阪の大学に進学し建築を学ぶ。在学中に高知県で1ヶ月暮らし、田舎でデザイナーとして生きることを決意する。卒業後に移住。現在はデザインをしながら漁師の修行中。島暮らし6年目。

 

・栁澤 春菜(やなぎさわ・はるな)

東京都出身。都内の大学に進学し、うち10ヶ月ほどをフィリピンで過ごす。卒業後尾花沢市で1年間働き東京へ戻るも、山形のことが忘れられず飛島に移住。水道管理業務をメインに、カフェやおみやげ屋の運営にも携わる。島暮らし3年目。

 

・増田 綾奈(ますだ・あやな)

栃木県出身。大学進学を機に山形へ。2年生から暮らし始めた鶴岡をいたく気に入り卒業後も暮らし続け、いつのまにか飛島に移住。ツアーガイドのサポート、水道管理業務などを担当。島暮らし2年目。

 

片道75分

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〈増田さん〉 酒田港から片道75分ってそんなに遠くないと思うけど、もっと身近に来れる場所になるといいよね。

時間的にも気持ち的にも。

〈小川さん〉 欠航になると日帰りできないのは、やっぱりハードルが高いのかも。まあ、住んでいる私たちはそこまで不便に感じてないけど。

〈栁澤さん〉 本土との行き来が多い本間さん(代表)以外は、乗って月1回くらいだしね。

〈松本さん〉 大体のものはネットで買えるし、誰かが本土に行くタイミングで頼むこともできるから、買いものも困らないしね。もちろん欠航になれば到着は遅れるけど。

 

帰省してる?

〈小川さん〉 私は県内だから結構実家に帰っているけど、みんなあんまり帰ってないよね?

〈増田さん〉 そうだね。去年の年末は帰ろうと思っていたんだけど、船が出なかったんだよね…。

〈小川さん〉 冬は海荒れるし、除雪の仕事があるから誰かは残らないといけないけど、今年は帰れるといいね。

〈増田さん〉 ま、帰れないなら帰れないで、全然平気なんだけどね。

 

海のおいしさ

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〈松本さん〉 新鮮なうまいものが、すぐ近くにあるっていうのはやっぱりいいよね。

〈小川さん〉 いただきもの、本当にありがたい。

〈栁澤さん〉 漁の手伝いした後なんて、本当にすごい。いただく量もすごいけど、網から魚外して、さばいて、干して、ってやってると、もう見るのも嫌になるときあるもん。贅沢な話だよね。

 

1人の時間

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〈増田さん〉 私はぼーっと林道を歩くのが好き。天気がいいと木漏れ日がきれいで、鳥の声も聞こえて、癒される。

〈小川さん〉 私は渚の鐘から海を眺めてる時間が好きだなあ。静かだし、御積島も見えるし、最高なんだよね。

 

船を出す

 

〈松本さん〉 いろんないい景色はあるけど、やっぱり凪のとき朝焼けで輝く海を走るのが最高。

〈小川さん〉 あれはすごいよね。あと、海から見る島もいい。海面と同じくらいの高さから見る島が私は好きだなあ。

〈松本さん〉 島に住んでいて、船運転できるからこその特権だよね。まあ、船舶免許取るのはそこまで難しくないけど。

 

消えた財布

〈松本さん〉 島にいると、財布は持たないよね。使う機会がない。

〈栁澤さん〉 いただきものが多いからかなあ。

〈小川さん〉 使うお店もあんまりないしね。

〈増田さん〉 あとはごはん。ちょっとおじゃまするつもりが、「ごはん食べて行きな」ってなることがしょっちゅうあって、食事代払うことも少ないっていうか。

〈松本さん〉 そうだね。この島で食べれなくて死んじゃうなんてこと、まずないと思う。お店で食べても「後で持って来まーす」で済むしね。ただ、本土に行くときいつも財布が見つからなくて困るんだよね。

 

ばあちゃん

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〈栁澤さん〉 人との距離が近いせいもあるのかもしれないけど、おもしろい人が多いよね。個性的というか。

〈松本さん〉 1番は、ばあちゃんたちかな。ここに書けないような話で、いっぱいおもしろいエピソードあるもん。

〈小川さん〉 ばあちゃんたちは本当に元気だよね。学生時代に通っている頃からずっとお世話になっているばあちゃん、元気でかわいくて、今もすごくよくしてもらっている。

 

みんな仲間

〈栁澤さん〉 仕事終わりとか疲れているときにいただきものすることが多くて、気にかけてくれてるんだなって思う。

〈増田さん〉 それなしでは生活が成り立たないっていうくらい、いろんな人がいろんな場面で助けてくれて、本当にありがたいよね。島で一緒にがんばる仲間として見てくれているんだと思うし、それがまた嬉しいよね。

〈小川さん〉 噂話に振り回されたりしたこともあったけど、もう全然気にならなくなったなあ。

〈松本さん〉 それがおもしろいと思えるようになれば勝ちだよね。

〈小川さん〉 結局、助けてもらっているプラスの部分の方が断然大きいってことなんだろうね。

 

 

高校生に一言

〈小川さん〉 都会に出たい人が多いと思うし、出てみないとわからないこともあると思うけど、帰って来たくなったら遠慮なんかせずにいつでも帰って来てほしいと思います。

〈松本さん〉 高校卒業したら進学か就職かって思っているかもしれないけど、決まった順番なんてないんだから、やりたいことをやりたい順番でやってほしいですね。

〈栁澤さん〉 庄内にとどまりたいと思っても、国内外問わず、どこでもいいから行ってみていろんな経験をしてほしいです。きっと視野が広がって仕事も暮らしも充実すると思うので。

〈増田さん〉 なんとなく外に出る、なんとなく庄内に残る、ではなくて、まずはやりたいことをはっきりさせた方がいいと思います。やりたいことありきで暮らす場所も考えることができれば、仕事も暮らしも楽しめると思うんですよね。